消費者の関心に直接訴えかけ、注目度を高める宣伝文句「キャッチコピー」
宣伝・広告表現で大切な要素は何だと思いますか?その一つとして、消費者の心に残る「インパクト」が上げられるでしょう。では、広告でインパクトを与えるためには何が必要でしょうか。
“ビジュアル、映像、音楽、デザイン、媒体”によって、関わって来る要素は異なりますが、多くの宣伝・広告表現で、消費者の心理に直接響く力を持つものが、文字・言葉と言われています。そして、宣伝や広告で使われる文字・言葉は、大きく「キャッチコピー」と呼ばれています。今回は、このキャッチコピーについてお話させて頂きます。
キャッチコピーの語源は、英語の“catch”(とらえること・つかまえること)と、“copy”(広告表現における文字伝達情報)という2つの言葉を組み合わせた和製英語になります。英語では“head line(ヘッドライン)”と表現されます。「キャッチコピー」や「ヘッドライン」とは、宣伝・広告において、商品やサービスをアピールし、それを見た消費者の印象に残ることを目的とした文章、または消費者の心を強くとらえる効果を狙った印象的な宣伝文句ということになります。要するに“消費者の関心を呼び、注目度を高める言葉”です。また、うたい文句や惹句(じゃっく)などとも言えるでしょう。
一言でキャッチコピーと言っても、キャッチフレーズ、スローガン、タイトル、リード、見出し、ボディコピー、ロゴフレーズなどの種類があり、それぞれ媒体の性質や求められる役割などによって、使い分けられます。また、企業全体のキャッチコピーは、「コーポレート・ステートメント(コーポレート・スローガン)」と呼ばれています。例えば、弊社トップページ(http://a-rtss.co.jp)にて、最初に目に飛び込んで来る文字「貴社の事業を0からプロデュース」が、これに相当します。
また、キャッチコピーは「コピーライター」という専門の職業の人が制作し、その作業を「コピーライティング」と言います。
宣伝・広告におけるキャッチコピーの手法としては、大きいデザイン、強い色などを用いたキャッチフレーズで注意をひきつけて、本文のコピー(ボディコピー)を読ませるという表現がベーシックです。しかし、多種多様な情報が氾濫している今日では、キャッチフレーズだけで、伝達内容を完結に表現する広告が主流と言えるかもしれません。
ちなみに、宣伝・広告コピーの世界では、「80/20ルール」というものがあります。宣伝・広告のキャッチコピーに目を留めた人が10人いるとすれば、そのうち2人だけが本文へと読み進めてくれて、残りの8人は続きに関心を持たずに離脱するという統計です。優れたキャッチコピー、インパクトのある宣伝文句には、この2人を3人に引き上げる力があるとされます。つまり、それだけで、売上が1.5倍になるという計算です。
このように、宣伝・広告において、キャッチコピーが果たすべき役割は非常に大きく、最も重要な要素と言えるのです。